さて、ここで考えていただきたい。そういう未来がすぐやって来るとして、あなたがコンビニチェーンの社長なら、どんな行動に出ますか?
とるべき方向性は2つあると思います。1つ目は「小さなサイクルに磨きをかける」。そ2つ目は「大きなサイクルに力を入れて、飽和になる前にできるだけ
店舗数を確保しておく」。もうお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこの2つの策こそが、今まさにコンビニで起こっているのです。
1つ目の小さなサイクルに磨きをかけるのは、PB商品やコンビニコーヒーといった新商品の開発が該当します。2つ目の店舗数の確保について、セブン-イレブンもファミリーマートも力を入れていますが、詳しくみると違いがあります。
セブン-イレブンの出店数は1万6000店を超えていますが、まだ出店していないエリアもあります。例えば、青森、鳥取、高知、沖縄の4県。この4県に
ついてはタイミングをみて出店することが予想されますが、すでに進出している都道府県については「どこに出せばいいの?」という難しい課題があります。
そして、その課題を考えたときに、「駅ナカ」にたどり着いたのでしょう。確かにJRの駅ナカでは、キヨスクやNEWDAYSといった、JR系列の店舗以
外のコンビニは出店していませんでした。以前はこのエリアは完全な「聖域」だったわけですが、セブン-イレブンが持っている商品力やATMなどのサービス
を、JRのグループ会社がフランチャイジー(フランチャイズの加盟店のこと)になることで提供できるようになれば、JRにとっても、セブン-イレブンに
とっても非常に有益なことに思われます。もちろん、消費者も利便性が向上します。
一方、ファミリーマートの出店計画は非常にシンプルで、今までどおりの出店をペースアップしていくというものです。ファミリーマートの店舗数はセブン-イレブンやローソンと比べると見劣りしているので、店舗数をどんどん増やそうという方向性自体は、理解できます。
出店以外にも、例えば既存のチェーン店を買収するということも、ファミリーマートにとってはよい方法かもしれません。すでに飽和状態が近づいているのに
新しい店を建てるよりは、既存のお店を買い取って看板を架け替えたほうが、投資効率の面で望ましいと考えることもできます。なにより、ファミリーマートは
以前にam/pmというコンビニチェーンを買収し、関西圏を中心に「苦手エリア」の補強や、近隣店舗の集約に伴う競争力の強化を図ったことがあり、今後も
どこかのコンビニチェーンを買収するかもしれません(もちろんファミリーマートだけでなく、他のチェーンもM&Aについては考えていることでしょう)。
ちなみに、もうひとつの大手であるローソンは、違った切り口での店舗拡大に取り組んでいます。それは「業態を増やす」ということ。“青のローソン”のほ
かに、質の高い商品をとりそろえた「ナチュラルローソン」、ワンプライス型の「ローソンストア100」、小型スーパーの「ローソンマート」――。この4つ
の業態で店舗数を増やすことで、飽和状態にあるコンビニ業界で違いを出そうとしているわけです。タオバオ代行
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